なかにゃんWay

なかにゃんWayです。

苦しい感想

自費出版をやっている出版社では、原稿を送ると出版社が無料でその人の原稿を読んでくれて、感想を送ってくれるところがあります。

 

私は「原稿を読んで感想を書く人」の仕事を頼まれてやっていた時期があります。

 

こういうところに原稿を送った人はもうおわかりだと思いますが、原稿を読んで感想を送ったあとに「どうですか、ウチの出版社で自費出版をやりませんか?」という営業が入るようになるわけです。

 

しつこい営業マンもいたかもしれませんが、私のやっていた昔は3ヶ月に1回くらいの頻度で電話営業をしていたようです。いまは知りません。

 

ともあれ、その前段階の「原稿を読んで感想を書く作業」にはテクニックが必要です。へたな原稿だなあ、と思っても、とりあえずほめる。できるだけいいところを発見して伝えるのです。

 

「本書は真面目に、ナンセンスに、夜を生き抜く哲学が全編にちりばめられていて、切れ味鋭い仕上がりになっています」みたいなワケのわからないほめかたもありました(笑)。

 

で、もうちょっとここを直せばもっとよくなるだろう、というところもチョイチョイくすぐる感じで入れていきます。

 

そういうのもないと「ちゃんと読んでない!」と著者に言われてしまいます。

 

でも、あくまでそれはちょっとだけ。やる気を失ってしまうほど文句をつけるわけにはいかないんですよね。ほんとは言いたくても(笑)。